地獄でなぜ悪い
園子温監督作品。
ヴェネツィア国際映画祭で、上映後は約1200人の観客から7分間のスタンディングオベーションを送られた。とのこと。
どぎつい、心をえぐられるような映画を撮る監督なので、
勝手にえげつないヤクザ映画かと思ってみたのですが、
めちゃくちゃ面白かったです。
登場人物は、
映画監督になりたくて、なりたくて仕方のない青年。
ヤクザの組長とその娘。
抗争相手のヤクザ。
ただ巻き込まれた青年。
で繰り広げられるブラックコメディって感じです。
ヤクザの組長の奥さんが、かねてから娘を女優にしたがっており、
組長は奥さんの出所祝いに、娘を主演にした映画を見せると意気込む。
しかし、出所までにあと10日しかない!だったら抗争相手のヤクザに乗り込むシーンを
映画にしちまおう、って話で、コトは大きく動き出します。
ただの巻き込まれた青年役の星野源のキモさと、
(自称)映画監督の長谷川博己のキチガイっぷりがたまらなかったです。
この映画監督は園子温自身を投影しているんだろうなーと思いました。
あと、コメディなんだけど、ただようエグさみたいなのがあるので、
やはり三谷幸喜や宮藤官九郎のようなコメディに昇華しないだろうなーと思いました。
(本人もそこを狙ってないと思いますが)